虎斑(とらふ)が特徴的なカシの木です。こちらのカシは白樫(しらかし)だと思われます。広葉樹薪の王様とも言われていますね。今日はそんなカシ薪について動画もまじえながら燃え方を紹介したいと思います。
カシ薪について
比重0.83。
国産の薪の中では一番重い木ですね。だから火持ちも良い。詰まってるエネルギー量も体積単位では一番大きなものになります。
冒頭の写真にみえるように、『虎斑(とらふ)』と呼ばれる黒っぽい点々があるのがわかりますでしょうか?カシの木目として特徴的ですね。
カシの燃え方
さすがはカシですね。サクラなど比重が低い(軽い)ものに比べて長時間寄ったりとした炎を上げて燃えてくれます。熾火になるまでの時間が長いとでも言いましょうか、とにかく薪くべが面倒くさくない。どっしりとした燃焼です。
動画を見ていただきましょう。薪をくべて30分後の様子ですが、薪から発せられる燃焼ガスをまだまだ十分に発散しながら燃えています。それでは見てください。
ゆったりと燃えてますねぇ。素晴らしい。これはどんな薪でも言えることでしょうが、ある程度たっぷりと薪をくべた方が安定してゆったりした燃焼をしてくれるように思います。
あ、動画はスローモーションではありません。私の使用するネスターマーティンS43は空気調節ダイヤルによって0〜3まで無段階に空気量を調節できるんですが、そのダイヤルをおよそ1.2の位置にしているんですね。
天板の温度は270℃付近をさしていますし、たっぷりの熾火を事前に作っていますのでここまでダイヤルを絞っても炉内がススけることはありません。ネスターマーティンS43は空気量をヘタに絞ってしまうと炉内天井のバーミキュライトが黒くススけます。これによって空気量が少ないコトがすぐわかります。
正面のガラスがススけるのは、空気量が少ない上に炉内温度が低いコトを表します。また、薪が十分に乾燥していないときもガラスがススけますね。
カシの燃焼って美しいですね。私もiPhoneで何度も見返してます。
クヌギとの比較
以前この記事でクヌギの薪が最高だと言いました。
薪ストーブはどんな樹種が良い?今回、クヌギ薪の良さといったらもう燠が最高だ!ってコトがわかりました。
今回カシの薪を焚いてみて、やっぱり火持ちはバツグンだなと感じました。
動画にもありますように、ゆったりとした炎が長時間続きます。つまり、薪をガスタンクとして見た場合、同じ体積でも大量のガスを貯蔵できるのがカシの薪であるといえるでしょう。比重の高さってこういうところに表れてくるんだなっていうのがわかります。
で、クヌギの薪。
もしかして、の話をしてしまいますが、カシとクヌギと比較すると、クヌギの方がカリウム成分が多いような気がするんですよね。そのせいか、クヌギの方が薪の形をしっかりと保ちながら熾火になっていくような気がします。つまり、薪の表面がボソボソにあまりならずに熾火になるんですね。
↑コチラがカシの熾火。
↑で、コチラがクヌギの熾火。
条件から何から色々と合ってないと思いますので、思いっきり薪山崎の印象にはなりますが、クヌギの方が熾火自体がしっかりしていて、発光具合も明るいように見えませんか?
カシの薪は長時間対応。
クヌギの薪は美しい熾火。
私の好みとしてはちょっぴりクヌギの薪に気が向いていますが、そこは贅沢にクヌギとカシを同時に使用してみるとお互いの良さがかけ算されるんじゃないかなーとも妄想します。もったいないですけどねw
おわりに
カシの薪とクヌギの薪。
いずれにしましても他の樹種を大きく上回る楽しさを提供してくれる高級薪であることに違いはありません。特にカシなんかは高値で取引されていますよね。
薪山崎も去年たまたまクヌギとカシが手に入っただけで、今後こんな薪を焚けるかどうかはわかりません。カシとクヌギがまだあるうちに、しっかりと彼らの雄姿を目に焼きつけておこうと思いますよ。
それでは、近所のお兄さんの家に行って引越し祝いという名の飲み会をしてきます!
行ってきます!!
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