薪割り機(まだ持っていませんがw)や木材の運搬にはウインチが必要です。
今回はロープで組める3倍力の手動ロープウインチシステムについて部品の選定など考えていきたいと思います。
3倍力を出すための滑車原理
図は『中学校理科 第1分野/仕事とエネルギー - Wikibooks』より引用
まずは滑車の原理について思いだしてみましょう。
複数の軸を持つ滑車はのぞき、何点で重量物をささえるか?で1倍以上のちからを発揮することが出来るんでしたよね。そのためには動滑車が必要です。
上の図はWという重量物を天井から2つの定滑車と1つの動滑車で吊っているものです。
重量物を木材や薪割り機など重量物、天井を軽トラ、矢印が人力だというようにみていただければ軽トラの手動ウインチシステムとして理解していただけると思います。
正確にいいますと左側の定滑車は必要ではありませんが、力をかける方向を変えるために必要ですね。
3倍力を出すだけなら下のようなシステムでも可能です。
図は『中学校理科 第1分野/仕事とエネルギー - Wikibooks』より
先ほども言いましたが、このままですと軽トラの荷台に載って重量物を引き上げるかたちとなりますよね。
重量物やその位置によってはこのシステムの方が軽トラに移動させやすいこともあるかもしれません。
これらの原理を利用すればわたしたちの軽トラに強力な荷揚げ能力がそなわります。
天井吊りの状態で150kgの重量物が50kgの力で持ち上がるわけですから、斜面を利用した移動ならそれ以下での力で移動できますよ!
素晴らしい!!
ロープを選ぶ
木材や薪割り機など重量物を移動させるわけですからロープもそれなりに頑丈なものがもとめられます。
また、滑車を使用する分けっこうな長さのロープが必要になってきますよね。
- ロープの材質など種類に気をつける
- システム全体で必要なロープ長を考える
この2点について考えながらロープを選んでいきましょう。
ロープの種類
まずロープの材質や種類ですが、素人が悩んでいてもらちがあきませんので何か参考にできるものを探してみます。
はい。みなさんあこがれのエンジンポータブルウィンチです。
これがあれば足場のわるい森林内でも木材の…って今回はやめておきましょう。
注目すべきはやはりどんなロープが使用されているかってコトですね。
見てみますと、、、
仕様書きは『PCW5000 | ポータブルウインチ日本総代理店 公式サイト』より
このように、『ダブルブレードポリエステルロープ12mm』がこのポータブルウィンチの推奨として挙げられていますよ。
で、その時の最大牽引力が1本引きのシングルラインで1000kg。
もちろロープの能力に大きくかかわりますのでロープの種類によってはこれよりも下がる可能性がありますね。
なんにしても『ダブルブレードポリエステルロープ』を使えばよいということがわかりましたよ。
ロープの長さ
軽トラの荷台は一般的なもので約1.9mの長さがあります。
図面は『https://www.daihatsu.co.jp/lineup/truck/pdf/spec.pdf』ダイハツハイゼットトラック諸元表より
荷台の後ろにはながさ1.8mのアルミブリッジ(いわゆる歩板)をつけることとします。
ですので、鳥居の上からアルミブリッジの先までじゅうぶんな長さのロープを用意するとしますとおよそ6m程度は必要ですよね。
今回は3倍力のシステムを組みます。ですので、アルミブリッジの先から軽トラの荷台上までのおよそ3m程度を移動距離としても、6mの3倍の長さのロープが必要になってきます。
つまり、この写真で言えば動滑車からでている3本のロープがそれぞれ6mはないとだめってコトですね。
6×3=18m
人力の分も考慮しますとさらに6mは必要です。
つまり、合計で24mは最低の長さが必要になってきますよね。
- 余裕を持って30m(移動距離)
- もっと後ろから重量物を引いてくるのなら5〜60mあってもよい
ということで、私は50mの長さを購入することにしましたよ。
滑車とスリングベルトを選ぶ
滑車やスリングベルトについて調べてみたのですが、結論から言いますと下記を発注することにしました。
こちらの一車スナッチを動滑車として一つ購入します。
さらに、軽トラの鳥居側につける定滑車としてこちらの製品SY50を2つ購入します。
スリーエッチ社のホームページを見ていただくと選定の参考になると思います。スナッチのみで構成する3倍力などの方法も書かれていますし、滑車の規格寸法を知るにも大変役に立つサイトだと思います。
SY50と軽トラを結ぶものとして下記製品も2つ購入しました。
スナッチは溝幅12mmのもの。シンプルヤードSY75については溝幅10mmのものを選びました。
最後が重量物とロープ+動滑車を結びつけるスリングベルトです。
2本くらいあれば便利かと思います。
機材の選定については以上です。
アルミブリッジを選ぶ
次はアルミブリッジを選ぼうと思います。
アルミブリッジには廉価なモデルと頑丈で高価なモデルがあり、高価なものですと長さ1830mmで2〜4万円/本程度とかなりの高額商品となります。
安全を考えればこれくらいの製品を購入したいところなのですが、私は下の製品を購入予定です。2本セットでお安い商品です。使用は自己責任と考えて使うようにします。
ちなみに!ですが、昭和ブリッジ社製のアルミブリッジは高価ですがみためも頑丈そうでなにより耐荷重がしっかりと記載されています。
おわりに
今回滑車やロープについていろいろと調べることが出来ました。
無事滑車も発注もできましたし、商品が到着したあとは動画にて3倍力システムを紹介したいと思います。
鳥居がもってくれれば良いのですが、ものは試しです。
やってみてダメなら軽トラにロールバーを入れるなど別の方法を考えていけばいいんじゃないかと思っています。ロープや滑車、スリングベルトは無駄にならないですものね。
以上です!
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