燠という字を熾に変えてみようと思った薪山崎です。
どちらも読みは『オキ』です。
タイトルにありますように、米松と広葉樹って燃え方や熾に違いがあるんですよね。
ただし、ネスターマーティンS43での違いってことにご注意くださいね。
- 米松は105ミリ角の長さは20センチ程度のものを焚きました。
- 広葉樹は、ナラ、クヌギで腕の太さくらいの長さ40センチの物を焚きました。
大きさが全く違うので比較にはならないだろうってことなんですけども、今回は特に『炎の色』と『熾の状態』についてお伝えしようと思うんです。もちろん薪山崎の主観ですよ。米松を3時間ほど焚いた後、広葉樹を焚きましたよ。
樹種によって違う薪ストーブの燃え方
【米松の燃え方】
米松はご存知の通りアメリカ産の松ということですね。かなりざっくりな表現ですが。
ということは、針葉樹ということになります。
この米松、細かく小割りにして焚きつけ材にすると非常に火付きが良く重宝しています。焚きつけづくりは好きなほうですし、節さえなければ比較的キレイに割れてくれますのでホント気に入ってるんですよね。
杉や桧よりも焚きつけ材としては優秀だと思っています。
で、105ミリ角の薪を焚いたんですけれども、ハッキリ言って優秀です!
が、おもしろくない!
炎は黄色く明るいものでして見るからに元気がよさそうな感じを受けるんですが、ちょっと空気を絞ると途端に透明感の無い明るさの抑えた黄色い炎になるんですよね。
つまり、『くすぶってるな!』ってコトがわかるような炎になるんですよね。
熾は比較的長持ちで、ある程度薪ストーブの温度が高い状態で空気を絞ってやれば広葉樹の持ちと遜色ない燃え方をしてくれます。先ほども言いましたが、こういった意味からも『米松は優秀』だと言えると思います。
ネスターマーティンの気密性の成せる技、でしょうけどもね!
が、全くキレイな熾じゃない!
そうなんです。熾というよりは、黒い炭からガスが吹き出て、それが炎を上げている状態がずーっと続くんです。さすがに小さくなってきたらある程度赤い熾火にはなるんですけどもね。
熾火を楽しむ薪ではないですね。
ですから、薪ストーブの温度が上がらない(広葉樹比)ってことなんですよ。
暑いくらいに温度を上げていこうと思ったら、炎で温度を上げていく方法をとらないといけないし、空気を大量に入れて炎をバンバン上げるような焚き方ですと炎部分の温度が1000℃を越えてしまいますし、それって薪ストーブを傷める焚き方として有名ですよね。何より燃費が悪くなる。
これは避けたいところですし、薪ストーブはやっぱり熾で暖をとる滝方をするのが一番だなとも思いました。熾火って薪ストーブを壊さない700℃付近が出るんですよね。
結論ですが、米松も十分あったまるし薪として焚けるが、薪ストーブを楽しもうと思ったら少し違うんじゃないかなって言うのが私の感想です。
【広葉樹の燃え方】
最初のほうに書きましたが、焚いた広葉樹はナラとクヌギ。
カシと並んで薪ストーブ用途としては最高とされています。
結論から言いますが、炎は透き通ったキレイなオレンジ色ですし、熾はほぼ薪の形を保ったまま長く保ってくれますので温度も上がります。
針葉樹ではかなえられない、『炎に頼らずに熾であったまる』って用途にはやっぱり広葉樹が向いていると思います。
以前『クヌギが最高だ!』とう記事を書きました。
この記事にありますように、今回クヌギを焚いてみてもやっぱりクヌギは最高だと思います。
冒頭の写真はクヌギの熾火なんですけども、ピンク色になるくらい温度が上がってますし、何より形が崩れずに大きさを保ったままの熾でしょう?凄いんですクヌギって。
ナラも焚きましたがやっぱりクヌギに注目してしまいます。それほどクヌギって最高なんですよね。
で、豆知識。なんでクヌギは熾がしっかりとしてるのか?
ってことなんですけど、実はクヌギってカリウム成分が多く含まれているようなんですね。それが燃焼すると炭酸カリウムって物質になるんですが、その効果によって空気を絞っても長く燃焼してくれるってわけなんです。
(炭酸カリウムについての関連記事はコチラ)
おわりに
今回焚き比べて感じたことをまとめますね。
- 米松も立派な『薪』として十分使える。長持ちする!
- ナラやクヌギの広葉樹は薪ストーブ用途としてやっぱり最高だった!
ってことでしょうか?
また、米松の炎や熾について述べましたが、実はコレって薪山崎の焚き方がわるいだけなんちゃうん?とも思うわけです。
薪ストーブ一年生の薪山崎。これから色々と試して、勉強して、何より薪ストーブを楽しんでいこう!って思いましたよ。
やっぱり薪ストーブって奥深い!
それでは以上です!
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