薪ストーブユーザーが目を背けたくなることは『火災』ですよね。また、薪ストーブユーザーだからこそ意識高くありたいのも『火災対策』です。今回は、そんなアナタにピッタリな消火器を紹介したいと思いますよ!
【結論】強化液式の消火器がイイ!
迷っているアナタには結論から先にお伝えします。
管理人は薪ストーブユーザーのアナタに、この『モリタ宮田工業の住宅用強化液(中性)消火器 キッチンアイ』をオススメします!
コンパクトでデザイン良しなこの消火器、なんで薪ストーブユーザーにピッタリなのかと言いますと…
- 中性の強化液式なので天ぷら火災やストーブ火災の初期消火に対応している
- 中性の強化液式なので万が一の消火器使用後も片づけが容易である
- 住宅用なので本体色が赤のみでなく緑などラインナップされている
からなんですね!
ちなみに、管理人はこのシルバー色を購入しました!
薪ストーブユーザーが想定する消火器の使用シーンって?(あってはならないけど…)
- 薪ストーブからの火の粉による火災の初期消火
がすべてと言ってよいでしょう。
決して薪ストーブ自体を消火する目的で購入されることのないようにお願いします。
といいますのも、薪ストーブの炉内で燃える太い熾火を消火するのって大変なんです。
考えてみてください。消防士さんだって住宅火災で鎮火したあとでも延々と放水されてますよね。柱などある程度の太さがある木材って、芯まで消火しようと思うと大変なんですよ。
それは薪ストーブの薪も同じ。ある程度の太さがあるぶん、完全に消火させることは一般人では不可能だと考えたほうがよいとおもいます。
だからこそ、私たち薪ストーブユーザーは消火器を常備することで『初期消火』を意識しましょう。万が一、億が一の際は下記の流れで行動するのがよいでしょう。
- 消火器で初期消火
- 初期消火と同時に消防署に通報
- 退避
1番と2番は同時に行われるべきですよね。
初期消火の重要性
このように、初期消火活動を行えるか行えないかで住宅火災からの脅威を大きくおさえることが可能なんですね。
万が一の時、
- バケツがない!
- 水を入れる時間がない!
なんてことが想定されるわけです。緊急時に落ち着いてバケツを取りにいきつつ水を入れつつなんてことは私にはできそうにもありません。だからこそ、薪ストーブの傍らには消火器を置いておきたいのです。
消火器に違いってあるの?
粉末(ABC)消火器
ヤマトプロテック粉末式消火器紹介ページより引用
- 粉末式(ABC)消火器は、A(普通)・B(油)・C(電気)火災など、あらゆる原因の出火に優れた消火能力を発揮する、現在最も普及している消火器です。
- (従来の加圧式とくらべて)「老朽化消火器による破裂事故の防止」「環境配慮」「ライフサイクルコスト削減」といった消火器の課題を考慮して開発した消火器
とヤマトプロテックのホームページにもありますように、粉末式(ABC)消火器は住宅用消火器として、万能の性能を持っているといっても良いでしょう。
粉末式の良さはなんといっても価格の安さが最大のメリットとなります。
先ほど紹介したモリタ宮田工業のキッチンアイが6〜7千円程度、他社の強化液式でも6〜1万円程度のところ、粉末式は5千円程度とさらにお求めやすい価格になっています。さすが「現在最も普及している消火器」ですね。
消火器にデメリットはあるのか、という問題はさておき、やはり粉末式は消火のあとの汚れが気になります。
このように、どうしても消火後に部屋が汚れてしまうんですよね。ただ、消火が一番ですのでそうも言ってられないのが現実です。白い粉末が仕事をしてくれたと考えれば問題ないでしょう。
粉末式は以上、ではなく、そこは薪ストーブユーザー向けの記事ですのでもうひとつのポイントを紹介します。
- 粉末式は炎を消火するのであって、燃えているものに浸透するわけではない
というところがポイントとなります。
薪ストーブユーザーの火災想定シーンは火の粉による飛び火でしたよね。
どこが燃えるのか?
- そのへんにある新聞紙?
- カーテン?
- フローリング?
色々考えられますが、フローリングなど木材に炎が移ったときは大変です。先ほども言いましたが、ある程度太さがある木材が燃えた場合、簡単に消火はできません。
つまり、粉末式で炎は抑えられても木材自体が赤く燃焼しているのを抑えることはできないんですよね。炎を消しても消しても、木材自体が発する燃焼ガスが炎をあげてしまうってことが考えられます。
また、粉末式では燃焼物の温度を下げることはできません。これも燃焼ガスの発生を抑えられない理由なんですね。
ここからは管理人の考えなのですが、『だからこそ粉末式は選択肢からはずした』んですね。
管理人の住む家のフローリングは無垢の杉。
これの初期消火にはやっぱり粉末式でなく液体式のものが良いのだという判断をしました。
強化液式消火器
冒頭に紹介したモリタ宮田工業のキッチンアイと同じく、強化液式の消火器はもちろん各社からも販売されています。
強化液式のよさはなんといってもその冷却能力と浸透性。
A(普通)火災にたいしては、冷却作用と強力な浸透作用によって、確実に消火。
薪ストーブユーザーが求めている消火性能って、これなんです。
- 液体式だからこそ対象物を冷却できる
- 液体式だからこそ対象物に浸透する
こういった『薪ストーブユーザーが求める性能』を有しているからこそ、薪ストーブの傍らにはぜひともこの強化液式を置きたいですよね。
機械泡消火器
泡式消火器のよさは強化液式のよさと共通する部分があります。つまり、対象物の冷却作用と浸透作用。さらには、泡によって空気が遮断されますので対象物からの可燃性ガスによる再着火防止に非常に強い方式です。
さっそく初田製作所の紹介ページにもそのことが紹介されていますよ。
初田製作所 機械泡消火器の紹介ページより引用
- 可燃物の表面に水成膜を形成し、速消火性と再着火防止性に優れています。
さらに、泡式のもうひとつのポイントはその噴射時間の長さにあります。
強化液式の3リットルモデルの噴射時間が約30秒程度のところ、機械泡消火器の3リットルモデルでは約50秒の噴射時間をほこります。
液体を泡に変換するため体積が増え、それに伴って噴射時間も長くなるということなんでしょうね。
デメリットをあげるとしたら、高性能であるがゆえに高価格であることではないでしょうか。冒頭のキッチンアイと内容量が違うので比較にはなりませんが、およそ1万6千円程度と高価な印象を受けます。
また、この初田製作所の消火器で言えばC(電気)火災に対応していないことに注意が必要です。
二酸化炭素消火器
一般的にはそうそうお目にかかることのない消火器がこちらの二酸化炭素式消火器。
特徴はなんといっても『二酸化炭素を吹きかけて炎を消火する』ことにあります。
【消火後の残留物なし】
二酸化炭素ガスによる窒息消火のため汚損がなく、クリーンな状態を保てます。
【電気設備の火災に力を発揮】
電気絶縁性に優れているため電気設備の消火に向いています。消火剤は安定した不活性ガスで、経年による変化がありません。
上記引用を読んでいただくとおわかりいただけますように、主に電気設備や放送施設など、消火後の業務設備に影響を与えない目的で設置される消火器です。
テレビなどでお笑い芸人さんなどこの消火器で消火されているシーンで使われているアレですね。
二酸化炭素量の点検が必要であったり、二酸化炭素を使用するがゆえに窒息の危険があったり、何よりも高価であることが住宅用に向きません。
冷却作用も液体や泡より低く、浸透作用はもちろん皆無です。なんといっても薪ストーブで考えられる普通火災用途には向いていないことがわかります。
最近は家に置きやすいデザインのものが増えている
強化液式だけみても、最近の住宅用消火器っていろんなデザインが用意されているんだなって思います。
キティちゃんの消火器があるだなんて!小さい娘さんの防災意識を高めるにはもってこいのアイテムですね!?
他にもさまざまなカラーやデザインが各社から販売されていますので、みなさんも楽しみながら消火器を選んでいただけることと思いますよ。
薪ストーブの傍らに消火器を置き、安心できる薪ストーブライフを過ごせるようにしてみましょう!
それでは以上です!