筆者は薪ストーブ3年生です。ネスターマーティンS43という機種を使っているのですが、そのネスターマーティンももちろん3年生。3年生になったらそろそろ待っているのが…そう、ガスケット交換メンテナンスなんですね。
今回はネスターマーティンS43のフロントガスケット交換についてそのやり方をお伝えしようと思います。ネスターマーティンユーザー以外の方でも参考になると思いますよ!
にしてもタイトル写真が見にくいw
スッカスカなガスケッ
2018年の10月に書いた記事です。
薪ストーブ3シーズン目を目前にして気づいちゃったんですが、もうこのままいってしまえってことで2019年も梅雨時期に…
もちろんこの時期よりもさらにゆるゆるになったわけですが、ガスケットがゆるゆるだと何がいけないんでしょうか?
ガスケット交換が必要なワケ
1枚目の写真が交換前の劣化したフロントガスケットです。
白いロープのようなものがそれ。
2枚目の写真が交換後のガスケット。
違いがわかりますでしょうか?
交換前のものはつぶれて楕円のようにくぼんでいる様子が見ていただけると思います。
くぼむ理由は、薪ストーブ本体側にある突起がこのガスケットロープを押すから。
突起と、扉側のミゾだけでは薪ストーブの気密性を保つことができません。
よって、このガスケットロープ=パッキンが必要なんですが、3年も経てばガスケット自体も劣化します。
冬の時期は1日になんども扉の開け閉めをしますから、その度にガスケットが突起につぶされ、劣化していくのです。
また、劣化したガスケットは柔軟性をうしなってしまい、写真のようにくぼんだままとなっていくんですね。
こうなったらもう気密性を保つことができません。
2019年の2月くらいには扉のハンドル付近から空気が入り込み、扉を閉めているというのにハンドル付近だけが黄色い炎を上げているのを見つけました。
気密性がないネスターマーティンなんてネスターマーティンじゃない!
ということで、今回ガスケットの交換に踏み切ったという次第なんですよ。
ガスケットの状態をチェックしよう
まずは目視。
というか、これが全てといってもいいですね。
凹んでたら交換。
言うなれば、3年たったら交換。
これで良いでしょう。
3年たってたとしても、ガスケットに凹みが見られなければそのまま使いつづけても良いように思いますが、まあおおよそ劣化して凹んでいるに違いありません。
これについては難しいことはありませんね。
メンテナンスの方法を学ぼう
で、実際にやってみるとなると難しいんですよね。
どうやったら良いのかがわからない。
わからないなら調べてみようってことで、ネスターマーティンといえば京阪エンジニアリングのホームページをチェックしたところ…
ありました!
やっぱり動画の力ってすごいです。
40分くらい解説してくれてますのでそれこそ”プロの技”が詳細までわかります。
この動画さえ見ていれば怖いものなどありません!
ってくらい完璧な動画なんだな。
メンテナンスに必要なもの
写真の真ん中にあるのはガラスクリーナーですので、ガスケット交換に必要な材料は2点。
- ガスケットロープ
*ロープについては太さや長さなど機種に応じたものを使用する必要があるので、販売店に問い合わせたほうが良いでしょう。私も京阪エンジニアリングから購入しましたよ。
- ガスケットセメント
の二つです。
道具は
- マイナスドライバー
- 掃除機
- 10ミリレンチ
の3点。
道具のうち、10ミリレンチは扉の開閉調整時に使います。
材料も道具もカンタンに揃えることができますね。
メンテナンスのやり方
それではいきましょう!
ネスターマーティンS43というモデルはいわゆるオールドルッキングな薪ストーブ。
扉を外すのも簡単で、持ちあげるだけではずすことができます。
扉の重さは10〜15kg程度でしょうか。
難なく取り外すことができました。簡単。
おつぎは古いガスケットを手で除去していきます。
場所によっては剥がれにくいところもありましたが、これについてはスムーズに作業できましたね。簡単。
ガスケットロープにガスケットセメントがくっついてきてる部分もありました。
ガスケットセメントって、ほんまにセメントなんですねw
もっとボンドのようなものだと思ってました。
こんな風にパリパリと簡単にはがれてくれるものもあれば、
筆者の太い指では簡単にはがれてくれない部分があったりします。
ってかほぼ全周で手では無理。
マイナスドライバーをつかって綺麗にしましょう。
ゴーリゴーリとやっても鋳物が傷ついたりすることはありませんでした。
後に新品のガスケットを綺麗に装着したいですし、ここは念を入れて作業するところですね。とはいえ、簡単。楽勝。
掃除機でごみを吸い取り、除去完了です。簡単。
ここがポイント!
京阪エンジニアリングさんの動画を見ていて一番感心したのがこの作業です。
手袋でミゾをなぞる作業…ではなく、ミゾに水を塗る作業なんですね。
なんでも、ガスケットセメントに含まれている水分が扉の鋳物に吸収されてしまい、セメントが硬化する力が弱まってしまうのだそう。
セメントは水と反応して硬化します。土木現場などでも水分の急な蒸発を防ぐために打ち終わったコンクリートにシートをかけたりしますよね。まさにそういうことなんでしょう。
良い塩梅で硬化してくれるように水をあらかじめ塗っておくこと!
勉強になったところで、いよいよガスケットセメントを塗布していきます。
動画によれば、ガスケットセメントは一ミリくらいの厚みで塗っていくのだそう。
そういえば、除去したセメントのカスもそんな感じの厚さだったな。
セメントのチューブをよくモミモミし、ミゾに注入→指でのばしながら全周に塗りつけるって作業をします。5分もかかりません。
ガスケットは決して引っ張ることなく優しく全周にわたって敷き詰めていきます。
このロープはちょっと楕円形になっていて、ネスターマーティンの深いミゾに合うものが選ばれている。
長辺?側を上下にしてやさしくやさしく詰め終わるともう終わりが見えた!
突きつけ部分は1センチほど長く切り、始端と終端とを持ち上げつつ、ロンドン橋を下ろすようにしておさめます。
やった!終了だ!
ガスケット交換初心者でも30分ほどで作業を終えることができました!
*ガスケットセメントが固まって薪ストーブが使えるようになるには24時間が必要だぜ!ガスケットの水分が沸騰して飛んじゃって硬化どころじゃなくなるぜ!
簡単だ!
扉の調整を忘れないで!
ガスケット交換できて喜んだのもつかの間、今度は扉が閉まらなくなりました。
ってのも”ガスケット交換あるある”なことのようです。
ガスケットがくぼんだ状態だったものがフッカフカのモリモリな新品になったものだから扉が閉まらないのも当然ということでしょう。
またこのネスターマーティンの場合、新品時についているガスケットと今回使用したガスケットでは太さや形状が異なるので余計に、といったところでしょう。
この部品のダブルナット部分を緩め、ボルトの出を調整すれば簡単に開閉調整が可能です。
扉を閉めるのが固いまま無理やりやって壊しちまった!なんてことのないようご注意ください。
ということで、今回は梅雨時に薪ストーブのガスケット交換したよー!という内容でした。
簡単な作業ですが、薪ストーブの気密性にとっても重要なパーツですのでぜひとも交換しておきましょうね!
それでは以上です!