チェンソー講習会二日目を控えて『道具と技 vol.4(正確な伐倒を極める)』を買いました。

道具と技 vol.4

2011年出版の本ですが、その『正確な伐倒を極める』というコトバにひかれて購入しました。

チェンソー講習会一日目で中島彩講師から教わったことや感じたことをそのまま記事にされているような印象を受けました。良い印象ですね。ので、紹介しようというのがこの記事です。

 

 

伐倒は、経験ではなく理論

凄いコトバです。

 

林業にまったく携わったことのないワタシがプロ相手にぜったい発言できないコトバですね。プロがプロ相手に、もしくはプロがプロになろうとしている相手に伝えるためのコトバではないでしょうか?

 

またこのコトバ、プロである先輩や上司に言われたら『なんか安心する』コトバですよね。『あ。この人の下にいたらなんか安全そう』っておもいません?

 

この道具と技vol.4を読んで1番良い印象を得たのがこのコトバのある記事でしたよ。

 

伐倒は、経験ではなく理論

 

この記事の寄稿者、前田智広さんは㈲前田林業の代表者です。

この方、以前も記事(昨日の『笑ってコラえて』のチェンソーチーム詳細を紹介します。)で紹介しましたが、チェンソーメーカーであるハスクバーナの日本代表チームに選ばれている方なんです。

 

つまり、技術的にメーカーに認められるお方。

 

この方を変に持ち上げるつもりはありませんが、この方のような考えた方で動かなかったせいで事故したり、ケガしたり、亡くなったりされている方ってもしかして多いんじゃないかって思うんです。また、この方のような考えた方で教えられてないゆえに新入社員がすぐ辞めてしまう、なんてこともあるかもしれませんよね。

 

私が行ったチェンソーの講習会では、講師の中島彩さんはこう言われました。『林業は素晴らしい。きちんとコトバで教えられる人が増えたらもっと素晴らしい。』と。

それくらい『見ておぼえろ』な世界のようなんですね。

 

ハッキリと中島さんはおっしゃらなかったですが、ある体験談を話されました。そんな先輩社員の方が大怪我をされたとかされていないとか…なんなんだろうって思います。

 

もしかしてコトバで教えようとしてこなかったのじゃなくて、コトバで教えられる人が今までいなかったんじゃないかな?とも思います。ちょっと外れますのでこの話題はやめますね。

 

で、その前田智広さん、下の写真の真ん中の方です。

ハスクバーナチーム

(http://www.husqvarna.com/jp/kiji/h-team-ni-tsuite/より)

 

かっこいいですよね。

 

後ろにあるのは競技用の丸太でしょうか?キレイにロータリー剥きした丸太が並んでいますね。

 

私はハスクバーナのチェンソーには今のところ興味がない、といいますか、お金がないので2台目は買えないのですが、ハスクバーナ・ゼノアのこういう活動ってホント大切だと思います。

 

だってかっこいいですもの。

 

 

チェンソーの伐倒ライン

プロ用チェンソーのほとんどにこの伐倒ラインという線が引かれています。写真で見ていただきましょう。

スチールMS261C-M

 

左手のすぐ右側に黒い線が入っているのがわかっていただけるでしょうか?

 

このラインと20mくらい前方(倒す木の大きさによる)を定め、そこにこの伐倒ラインをあわせて受け口を作っていく、のが基本のようですね。

 

道具と技vol.4の表紙をみてみると、この伐倒ラインと目標を睨みつけている様子がみられますよ。これです↓

伐倒ラインにあわせる林業者

 

めちゃんこかっこいいですよね。写真のチェンソーはハスクバーナの中型機種でしょうか?

 

大切な受け口の向く先を慎重に慎重に作られている様が見てとれますね。

 

そうなんです。私、林業の人ってもっと豪快にバッサバッサと伐倒してくものだって勝手に思ってたんです。こんなに慎重に伐倒方向を作られているなんてそれこそ講習会を受けるまで知らなかった。みなさんも知らなかったでしょう?

 

 

本→体験→本

道具と技については、刈り払い機特集の回だとか、チェンソー特集の回だとかは購入炭でした。が、この『正確な伐倒を極める』特集は今まで興味がなかったんです。

 

今回興味を持って購入に踏み切ったのはやっぱり中島彩さんのチェンソー講習会を受けたからだと思うんですよね。

 

今後間伐グループで作業をしていくわけですけれども、実際に現場に行って作業してからまたこれらの本を読みなおすとまたちがった『気づき』があるんじゃないかって思いますよ。

 

予習も大切だし、復習も大切ですよね。そのためにはこういった本が非常に役立ってくるだろうと考えます。

 

 

おわりに

日本の中でも屈指のチェンソー技術を持つハスクバーナチームですが、WLC(世界伐木チャンピオンシップ)ではまだ入賞されていません。

 

ハスクバーナチームの方もどこかでおっしゃっていましたように、実は日本の林業ってまだまだこれからなんじゃないか?って思いますよ。これは批判ではありません。これからまだまだ成長の余地があるってコトなんですよね。

林業に携わる方でこのように思われている方が増えています。中島彩さんもその多くの中のお一人のようですね。

 

素晴らしい。

 

安全面も、木材利用量も、収益も、まだまだ世界のレベルからしたら大きく下回っているのがこの林業の世界なんですよ。あ、私もちょっとだけ木材を扱う世界にいたのでなんとなくわかるのですが、木材利用量の割合は森林量からいうとホント少ないんですよね日本って。

 

私からしたら、『あんなにたくさん山には薪がある!豊かだ!』なんて思えてしまいますよ。なんとかしたいと思い、少しずつ行動しはじめているのがこの2017年なんですよね。

 

ワクワクしています。

 

みなさんも『道具と技』読んでみてください!

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